一人で気ままに、家族や友人とのんびりと。一度は行ってみたい憧れの国、今まで訪れた忘れられない場所。目的地やその過ごし方はいろいろですが、旅でめぐり会える風景やシーンは、わくわくとした高揚感を私たちにもたらしてくれます。おうち時間を多彩に楽しめる今こそ、お部屋に居ながらにして「旅気分」を味わう、そんなインテリアコーディネートに挑戦してみましょう。自分の部屋にいながら、たくさんの素敵に出会える、そんなインテリアが創り出す新たな楽しみ方をご提案します。
旅といっても、人によってイメージはいろいろでしょう。雄大な自然の中に身を置いてその景色を堪能する。あるいは同じ自然を感じるとしても、海の近く、山の中に佇む快適なホテルで過ごしてやすらぐ。あるいは街歩きでグルメやショッピングを楽しんだり、美術館や遺跡巡りが目的の方もいるはず。
そんな多彩な姿の旅だからこそ、インテリアで旅気分を演出する方法もいろいろ。まずは、その地を想像できる象徴的なアイテムを取り入れるのがおすすめ。
たとえば、明るい陽ざしをイメージした空間には、白を基調にブルーや黄色などを効かせる、といったカラーコーディネートを。逆に手ざわりのよいテキスタイルをふんだんにあしらって、寒い国でほっと過ごしているかのような暖かな部屋を演出してみる。それぞれの旅先での印象を色使いや素材に反映させてみましょう。また、クッションやインテリア小物・照明・グリーンなどに、象徴的なパターンや形のものをあしらうことで、より一層雰囲気を高めることも。なかなか思いつかない場合は、各地のホテルやコテージの写真を参考に、ご自分のお部屋にプラスできるところを探してみるのも一案。
ひとつめはカリフォルニアの海と空を感じるリゾートコテージにインスパイアされた空間。
ナチュラルでリラックスした雰囲気をベースにしながらも、大人っぽく、すっきりと、まとめるのがコツです。インテリアカラーのベースは白、アクセントは青。そして柔らかく光を受け止めてくれる明るい木調の床と家具を組み合わせました。
アクセントはファブリックスのブルー系。天然素材を思わせるような素材に爽やかなカラーのマルチストライプのカーテン。床には明るいブルー系のシャギーラグを。平織やキリムでもいいかもしれません。また、クッション、スローなどをプラスすることでお部屋全体にゆったりとした雰囲気が加わります。そして仕上げに観葉植物やガラス小物など鮮やかなブルーやグリーンをあしらうと、カリフォルニアの輝く太陽を感じさせる空間に。
次は少ししっとりと、バリのアパルトマンをメージしました。グレイッシュトーンの床・家具に、アイアンやアンティークっぽさを漂わせる小物を合わせてシックなテイストに。
床色と家具は全体に暗い目のトーンにまとめていますが、壁の白にカーテンのグレイッシュピンクが上品に浮かび上がり、ほどよいやさしさをプラスしてくれています。実はドレープカーテンは艶のある糸で描かれた大輪のフラワーモチーフ。写真ではあまりわかりませんが、刺繍レースを合わせています。時代を感じるハンドクラフトっぽい窓辺の景色が演出できるので、ぜひともセレクトしてほしい一枚です。また濃色レースを合わせるのも大人の上質空間づくりとしては効果的です。最近ヨーロッパでも流行っているエスニックテイストのラグやクッションなどを控えめに差し込むと、大人の癒し空間が演出できます。
もうすこしエキゾチックに演出するなら、艶のある素材使いでゴージャスなリゾートホテル風、というのも。
カーテンのデザインはモダンな幾何柄ですが、ベッドカバーをゴールド系にし、直線と曲線を活かしたデザインをクッションやインテリア小物に取り入れることで、異国の香りが一気に演出できます。人を招いてのパーティタイムに、たまにはこんな少し非日常な空間で過ごすのもメリハリがあって楽しいかもしれません。